虫歯予防のトピックス
1、キシリトール
天然素材の甘味料。砂糖と酸性同等の甘さで、カロリーは約70パーセント。
キシリトールは口の中の細菌に代謝されず、細菌が酸を作ることができません。
(非発酵性)
また細菌は、キシリトールを代謝しようとして大きなエネルギー消費を繰り返して活性が弱まり、さらには減少します。
(より病原性の低い菌株の選択)
キシリトールを摂取することにより、プラークの酸性度を低下させることができます。
このことにより、ブラッシング時に落ちやすくなり、また、キシリトールを含む糖アルコールは、以下の作用があるといわれています。
- A.非発酵性
- B.唾液分泌の促進
- C.脱灰部位の再石灰化
2、リカルデント
リカルデント(CPP-ACP)は、オーストラリアで開発研究された牛乳タンパク由来の抗う蝕性物質です。リカルデントはリン酸カルシウムを沈殿させないで過飽和の状態にするユニークな機能を持ち、人や動物実験で歯の表面に局在している自然発生した虫歯を抑制し再石灰化することが確認されています。
特徴的なのは、歯面(エナメル質)の内側まで透過し、虫歯を修復させることです。
(再石灰化)
リカルデントは、キシリトールのような代替甘味料ではありません。つまり、直接エナメル質表層下まで浸透し、初期の虫歯を内部から修復させるという点において区別されます。
ですから、リカルデント単体で使うよりもフッ素との併用がより効果的と思われます。
3、フッ素
A.再石灰化の促進
フッ素は、脱灰を起こしかけたエナメル質にとりこまれやすく、フルオロアパタイトを生成し、再石灰化を促進します。
B.耐酸性の向上
結晶性の高いエナメル質アパタイトの生成。
(フルオロアパタイトの生成)
C.抗菌酵素作用
フッ素には、以上のような作用があり、虫歯予防に効果があると思われます。
また、フッ素の応用法には
- フッ化物配合はみがき
- フッ化物洗口
- フッ素塗布
などがあります。興味がある方は、歯科医院に相談してみてください。